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2008年9月

リーマン・ブラザーズの破綻

 リーマン・ブラザーズが事実上破綻しました。

 一時は学生の憧れの外資系証券会社の一つでしたが、サブプライム問題の影響から、破綻を余儀なくされたようです。

 これから、アメリカの金融業界に対する大きな影響を及ぼすことは必至のことでしょうし、この問題が日本のマーケットに与える影響も大きいものと思います。

 まさにリーマンの破綻は、金融業界は一寸先は闇を体現したものともいえるでしょう。

 さて、リーマンは、連邦破産法第11章の適用を申請しました。

 第11章の規定は、更生手続を定めており、第7章の清算手続とはことなります。

 大きな特徴は、DIP(Deter in possession)と呼ばれるものです。すなわち、債務者(会社の場合は経営陣等)が、そのまま財産の占有をそのまま続けることを認める制度です。

 これは、会社の事業を再建するのは、債務者(経営陣等)がふさわしいとの判断によっています。

 そのため、リーマンの経営陣は、今後、更生計画を作成・提出し、その認可を受ける手続に入っていくことになります。

 その際、どのようなスポンサーがでるか、どのような更生計画を作成するのか、注目していく必要があるでしょう。

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受取配当金の益金不算入

租税法の分野では、法理論上当然とされる納税者の権利を、特典化しているものがあります。

例えば、所得税法上の青色申告の理由付記などは、行政手続上、当然に必要とされるべき理由付記を「権利」ではなく「特典」化している典型的な例でしょう。

では、法人税法上ではどうか。

露骨な例ではないですが、受取配当金の益金不算入もこの特典化の一つとして考えられるのかもしれません。

我が国の法人税法の立脚する、法人税は株主に課税されるべき所得税の前取りという考え方(株主集合体説)によると、二重課税の回避の観点から、受取配当金の益金不算入は当然の調整措置のように思われます。

しかし、我が国の法人税法では、法人企業による株式保有の増大などの実態、連結納税制度の創設による税収減を踏まえたうえで、受取配当金の益金不算入が認められるのは、国内法人に限られ、関係法人株式等の係るものを除き、50%についてしか認められないこととなっています(23条)。

すなわち、本来の思考方法によると、

①株主集合体説→②二重課税の回避の必要→③受取配当金の全額益金不算入

となるところ、法人税法の思考方法は、

①株主集合体説→②二重課税の回避の必要→③株主税収減、経済的実態→④受取配当金の50%を益金不算入→二重課税の回避の修正

となっています。原則から考えれば当然の権利であるのに、なぜだか特典として50%の益金不算入が認められているようにも感じられます。

法律家は、原則から具体的基準を導きだす傾向がありますが、会計の専門家は、その基礎に簿記があるためか、具体的なものから原則に遡る傾向があるように思われます。どちらが良いというわけではないのですが、両者の思考方法の違いに対する理解は金商法や租税法の仕事をする人にとって必要であると思います。このような指摘のある本として、下記のものを掲げておきます。

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20世紀少年

「20世紀少年」の映画が公開されました。

唐沢さんがテレビに出まくっているので、ついつい興味をそそられ、原作の方を読んでしまいました。

浦沢作品は青春時代の「YAWARA」が印象に残っています。北京オリンピックで銅メダルをとった谷選手が依然、「柔ちゃん」と呼ばれていたことは、いまでは青春の苦い思い出といったところでしょうか(苦笑)。

さて、「20世紀少年」を読んだ素直な感想としては、「子供ってこわいな~」ということです。

子供って、抑制がきかないので、実は大人より怖いところがあったりしますよね。

私自身も、子供時代の所業を振り返ってみると、これは本当に大丈夫かということをやっていたりします。

そのような子供時代の原体験が、「20世紀少年」の根底にあるような気がします。

自分も子供時代に知らないところで、友達を傷つけていなかったかというのが心配です。

とはいえ、同時に子供時代の傷をなんとか乗り越えてきた自分もいるわけで、多少の試練はそれを乗り越えることによって、人は大人になっていくのだろうと思います。

それでは、我が子はどうなるのか。多少の試練は何とか乗り越えて欲しいというのが、1児の父の希望です。

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法人の実在性

 法人の実在性の問題があります。法人の実在性とは、自然人とは独立した法人自体に社会的作用を認め実在性を認めるのか、それとも法人は法によって人格を犠牲されたものにすぎないとするかという問題です。

 法学部出身者であれば、真っ先に思いつくのが民法の法人本質論でしょう。

 この法人の実在性は、民法だけでなく、民事訴訟法、金商法、法人税法等にも係る問題です。

 民法上の論争は神学論争的な色彩を有しますが、具体的な各法律においては、種々な政策判断から、法人の実在性について異なる判断をしています。

 たとえば、民事訴訟法においては、権利義務の帰属主体について、訴訟法上の主体としての地位を認めることが適当であることから、権利能力を有する法人にも当事者能力を認めています(民訴28条)。

 また、金商法においても、連結財務諸表において、企業集団の実在性を認めるかいなかで親会社説と経済的単一体説があるものの、基本的に単体ベースでは法人の実在性を認めています。

 他方、法人税法の分野では、法人の担税力を法人自体に見出す法人実在説に対する危険性が指摘されています。もっとも、法人税法においても納税義務を法人に認めている以上、ここで問題となっている実在性は、あくまで担税力を法人自体で判断してよいかという問題であることに留意が必要です。

 このように、各法律においてそれぞれの政策判断により法人の実在性の範囲が画されていることは、法人が実在説によれ、擬制説によれ、その存在の基盤が法律に求められることの所作なのかもしれません。

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