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租税根拠論

日常生活の中で、当然のように我々は租税を納めています。

給料日には所得税、財産を相続したときには相続税、物を買うときには消費税。

では、なぜそもそも租税を納めなければならないのか。その根拠を問題とするものとして租税根拠論があります。

租税根拠論のなかでは、大きくわけて二つの考え方があります。一つは、利益説とか対価説とか呼ばれるもので、租税を国家サービスの対価としてとらえています。

国民は種々の国家サービスを受けており、その財源として租税が重要なウエイトを占めていることは確かです。ただ、この対価説では、租税の歴史的沿革に反すること、所得税の累進税率を説明できないこと等に難点があります。

もう一つの考え方として、義務説ないし犠牲説と呼ばれるものがあります。すなわち、国家はその任務を達成するために当然に課税権をもち、他方で国民は当然に納税義務を負うものという考え方です。

この義務説は、租税の歴史的沿革には忠実なのかもしれませんが、租税には対価的側面んがあることは確かであり、また、国民主権など現行憲法の考え方と矛盾が生じないかという点でも問題があるように思われます。

私見では、租税を正当化する根拠は、国民の代表の制定する法律に基づいて租税を賦課・徴収するという租税法律主義に求めざるを得ないものと考えられます。

租税は、国の歳入を支える大きな財源ではあるが、赤字国債が財源確保にとって重要となっている現在の財政において、租税のみをもって国家サービスの対価ととらえるのは困難であり、また、優遇税制など租税は政策目的を達成するための有効な手段として多く利用されているからです。

租税法律主義を租税の正当化根拠とすることは、同時に租税法学において、既存の法律学が避けてきた立法論的立論が避けてとおれないことを意味しているようにも思われます。

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